現役のエンジニアが親友の為にプログラミングスクールを選ぶとしたら
はじめに
これからプログラミングを学ぼうという方が、実際に企業で勤務しているエンジニアと会話する機会は限られていると思います。そこに少し課題意識があったため、私見について書いてみました。誰かのお役に立てれば幸いです。
自分が、親友におすすめするとしたら、それなりの根拠が必要なので、自分なりに設定した選定基準について記述してみました。
おことわり
世の中にはいろんなニーズがあり、個々人によって経済力やこれまでのご経験、投下できる時間 なども異なる為、いろんな形態のスクールがあって構わないと考えています。
どんなに客観的に話しているつもりでも、筆者の意見もこれまでの経験、立場に影響を受けているのは間違いないので、そのつもりで読んで頂けたらと思います。
何を基準に選ぶか
主に下記2点を見ると思います。
- 収益モデル
- 受講者の満足度向上、キャリアにおける成功と運営元の収益が比例しやすい構造になっているか
- お金がどのタイミングで発生しているか
- 運営者、メンター、講師
- 顔と名前を出している"現役の"エンジニアからフィードバックを受けられるか
カリキュラムなども選定基準に含まれると思いますが、これからプログラミングを学ぼうという方がカリキュラムを見て、その良し悪しを判断するのは難しいと思いますので、もう少し客観的に判断しやすいと思われるものを書いてみました。
収益モデル
結論からいえば、月額モデル、出世払いモデルで運営しているところなどが良いのではないかと思いました
月額課金モデル
出世払い
- 就職/転職後、お給料から一定割合を支払うモデル
- 年収額に応じた率(7〜15%など)を一定期間、毎月支払う
- めっちゃ低年収だったらお金はとられないようです (詳細は適宜、ご確認をお願いいたします)
- 受講者が良いキャリアを歩んで、高い年収になれば運営元もハッピー
- 真の意味で実力をつけてもらう必要があるので、例えば経験の浅い学生バイトを大量に雇ってビジネスをスケールさせる、、というインセンティブは働きにくいように見えます
- 海外では先行事例があるようです
運営者、メンター、講師
親友におすすめするなら
- 経営陣、メンターにそれぞれ第一線の、"現役の"エンジニアがいるか、
- 本当にその人たちからフィードバックを受けられるか
- 学生バイトの比率はどうか
等を見ると思います。
もはやプログラミングそのものは webや書籍を通じて一般論自体は学べてしまいます。
となると、差がつく部分は書籍からは学べない実務レベルでの経験、ということになると思います。
企業での開発経験がないと得られない知見としては、ほんの一例として、下記のようなものがあると思います。
- 現場で忙しい先輩にレビューしてもらいやすいコミュニケーションになっているか
- 性能向上が見込める書き方
- セキュリティへの最低限の考慮
- ユーザにとって使いやすい仕様になっているか
- 簡単に機能追加できる設計になっているか
- 読みやすいか
...などなど、列挙していけば幾らでもあります。基本的には実務経験のない方が上記の観点でフィードバックをするのは難しいように思えます。
良さげなところ
(観測範囲では)、条件に合致するスクールは以下の2つでした。 ちなみに筆者は下記の団体と何のつながりもありません。
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- 出世払いモデル
たとえば以下のような技術的な面談に答えられるようなカリキュラムを設計している。
とカリキュラムについて、言及されていますが、この質問に答えられたら、必ずどこかには就職できるんじゃないかなーと思います- <後編> メルカリを辞めた僕が、日本初の「出世払い」のプログラミングスクールを立ち上げた理由。 あるいは教育を本気で変えるという起業家精神について|鶴田 浩之 (Hiroyuki Tsuruta)|note
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- 月額課金モデル
- 受託開発もされていて、プログラミングスクールだけが収益源という訳ではなさそうです
- 自社で受託開発されているので、就職前に実際の案件に参画できるとすればアドバンテージになると思います
- 伊藤 淳一さんなど、書籍を出したり実績と知名度のある方が顔と名前を出して参画されているので、いい加減な事をするとレピュテーションリスクがあり、緊張感のある構造になっているように見えます
筆者が実際に入学した事はありませんので、経験として語る事はできません。 ただ最初に大金を支払うモデルでは無さそうなので、リスクも少ないのではないかと思いました。